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白い景色
桃の百合が染めていた
冷え過ぎる部屋の中で
飾られた花みたいに 目の前は映ってた
暗闇にも似た真昼 残る面影を拾った
人は儚いものですね
掌で温もり探すけど
さらさらと壊れた音に 亡きあなたを認めた
白い服が包んでいた
狭すぎる箱の中で
外に降る雪みたいに 目の前は映ってた
前さえも見えない夜
焼けた思い出を抱きしめた
人は儚いものですね
指先で鼓動を確かめても
音のない動かぬ顔で 無き心を悟った
人は儚いものですね
戻らないあなたを思っては
さらさらと焼け残る
最期の白色(けしき) 目を閉じた
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